gyabunekoの部屋

レトロPC(MSX)でChiptune音楽、ゲーム、その他いろいろ趣味について書いてます。

「変なおじさん リターンズ」(著者:志村けん)を読んで、「普通の人」の心理を考察してみた。

2020年3月29日(日)、新型コロナウイルスによる肺炎でお亡くなりになったタレントの志村けんさん(享年70歳)の記事に、小学生からドリフのコントを見て育った世代の私は、ショックを受けました。

 

それで、昔、以下の画像の本(変なおじさん リターンズ)を買って読んでたのを思い出して、再び読み返してみたら、ちょっと気になる事が書いてあった。

 

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「変なおじさん リターンズ(著者:志村けん)(2000年10月6日発行)」

 

 

【以下、「変なおじさんリターンズ」の本文から、一部引用】

《171ページ目の(「やりたい事が見つからない」と嘆く若者へ)の章から引用》

 

『僕が彼らに何かアドバイスできるとすれば、世の中というのは、自分が動かない事には、絶対何も起こらないという事だ。
だから、「やりたい事が見つからない」と嘆く前に、いろんな事をやってみたら良い。
そして、少しでも興味を惹かれたものがあったら、それを一生懸命続けてみる事だ。
何でもそうだけど、ずっと続けていると上手くなる。

 

(中略)

 

何かを始めて、人の目に留まろうと思ったら、個性的じゃないといけない。
個性的というのは、ちょっと変わっているという事だ。
それは、外見とかファッションが変だって事じゃなくて、自分の意志で自分が好きな事をやっているのが、周りから見たら「あいつは変わってる」という意味だ。

 

でも、今(注:これは2000年当時の著者のコメントだけど、2020年の今も、そうかも知れない?)は、やっぱり皆不安なのだろう。
どうしても、「自分だけこんな風でいいのかな?」と思ってしまうみたいだ。

 

例えば、ファッションにしても、何かのブランドが流行ると、皆そのブランドを身に付けるようになる。
もちろん、流行に敏感じゃないといけないし、知っているのは良い事だけど、それに振り回されると、どんどん他人と一緒になって、その人らしさが失われてしまう。
それは、生き方でも同じだと思う。

 

皆と同じだったら、一番楽だろう。不安も無くなる。
でも、その代わり、個性も無いって事になる。』

【以上、引用ここまで】

 

 

 そういえば、漫画家の、故・やなせたかし先生も、志村けんさんと似たような話をしていたなぁ・・・
TVで視た番組のインタビューで『続けてやっている人には、依頼が来ます。これは間違いないです。』という話をしていたような覚えがある・・・

 

 

で、ひょんな事から、偶然、以下の動画を見つけて、(ラジオの「テレホン人生相談」かな?)で、相談回答者の話を聴いてたら、普通でない人を叩いたり排除しようとする「普通の人の心理」が分かったような気がした。

 


【TEL人生相談】前途洋々のADHD 今井通子&マドモアゼル・愛

 

 

【以下、回答者の話を文字起こししてみた】

 

(7:12~)
『一般社会とは、「普通の人」が好きなのです。でも本当は、それは「普通でいないと生きていけないかも知れない」という恐怖心が、普通の人にはあるのです。だから、普通の人は、他人の生き方が気になるのです。そこで、自分の不安を隠すために、普通でない人を攻撃して安心しようとする心理が、普通の人にはあるのです。』

 

(7:58~)
『だから、個性があったり変わり者とかを心理的抵抗も無く受け入れられる人というのは、実は自信のある人なのです。ただ、あなた(相談者)が分かっておかなくちゃいけないのは、「一般社会とは、どういう構造なのか?」という事を、よく知っておかなくてはいけないという事です。つまり、普通人が多数を占める一般社会に帰属する周りの普通の人は、あなた(相談者)の事を「普通ではない人」と見做しているという事です。』

 

(8:48~)
『わざわざ自分から(出自とかADHDであるという事を)カミングアウトする必要は無いんです。(普通の人が多数の)現実社会は、偏見だらけなのです。本人の人間性で見ようとする人は少数です。だから、本人の背景や経歴や出自など、そうした物差しで見ようとする人が多いという事は、知っておいた方が良いです。でも、あなた(相談者)まで、「私も普通の人にならなきゃダメだ」と思う必要は無いんです。』

 

(9:35~)
『「(世の中の大多数である)弱い普通の人」は、あなたの味方には成ってくれないです。だから、「変わり者の、人間的な優しい、強い人」を探して下さい。そうした人を信頼して、これから生きていきなさい。』

 

【以上、文字起こし、ここまで】

 

 

 

ここで自分は、ハッとした!( ゚д゚)ハッ! 


「(流行のブランド物を身に付ける事によって)皆と同じでないと不安」という心理は、「普通でないと不安(普通を装っていないと不安)」という心理と同じだったのか!という事に!

 

その一方で、「変わっている人」は、流行に乗らず、流行を気にせず、好きな事を好きなようにやっている人で、そこには、皆と同じでない事への不安は一切無い。


好きな事を続けていれば、同好の志が見つかるフラグも立つし、そこから、ひょっとしたら、運が良ければ、誰かの目にも留まるチャンスが掴めるかも・・・?

・・・という事なのかも知れないなぁ・・・

 

 

ここで、「普通の人と違った人生を歩む事は、それなりにしんどいぞ」と言ってたアニメ(耳をすませば)の話を思い出したが、変わり者は「しんどくても、その道しか選択の余地が無かった」と考えれば、これは例えばだけど、そうした道で成功した人を見て普通の人は不安に駆られ叩きつつも羨ましく思っている・・・という事でもあるのかな?

 

でも、それ故の「潰しが効かない人生」という事も、普通の人は分かっておかなくてはいけないと思う。つまり、『その人の美味しい部分だけを見て羨ましがって叩いてはいけない』って事だ。変わっている人は、そこまでに成るために、普通の人には想像も付かない苦労をしているかも知れないという事を、普通の人は、ちょっとは考えておかなくちゃいけないと思う 。

 

変わり者にしたって、意識して変わり者を演じている訳でもなければ、好きで変わり者になっている訳でもなく、好きな事を好きにやり続けた結果そうなっているだけの事であって、そこには特に羨む要素は何も無いと思うんだけど、もしも羨ましいなら、同じようにやってみれば良いんじゃないかな~、と思う。

 

「周り(の普通の人)と同じでいたい」という安心感を選択するのか?それとも「俺は俺だ!」と、好きな事を好きなようにやり続ける事を選択するのか?それも本人の自由意思。

でも、趣味くらいは、そこまで肩肘張らずに、気楽にやるのが一番良いですよねw

同じ趣味嗜好の人は、今ではネットを探せば沢山いるという事も分かったし。

 

まぁ、要するに、何が言いたいのかと言うと、「趣味に貴賤は無い!」って事ですw